先日、お天気が関係する話題の映画を観に行ってきました。おお、壮大な話だな、という印象でしたがとにかく映像美がすごかった。葉からしたたる一滴の雫から土砂降りまで、まるで水が生きているかのようでした。いやあ、日本のアニメはさすがですね。
雨といえば、さいきん長靴ってありがたいなあと感じることが多いです。引っ越してきてすぐに「そういえば長靴持ってないな」と思って靴屋に行き、要り用だしデザインも良いしとうっかり値段も見ずにレジのテーブルに乗せたら、えっ。店員さんに値段を言われ、あ、はい、とお会計を済ませ、しまった…とちょっとだけ後悔しながらお店を出たのが1年と半分くらい前。でもちゃんとしたお値段だったおかげで、今はすごく役に立っています。ごめんね、ケチくさい性格のせいで一瞬嫌な思いさせて…雨の日の相棒は君しかいないよ。そんな長靴さんですが、小雨だったり夜から雨が降るというときにさすがに朝から履いていくのは気がひける…というときがあります。そういうときに登場するのが、以前お話ししたマニッシュさんやスリッポンさんです。なんかこう、水をはじいてくれる気がするんですよ、革だと。実際にはじいてくれているのか、ツルツルしてるからきっとはじいてくれるんじゃないかという私の勝手なイメージなのか、その両方なのかはわかりませんが。
ということで、気になったのでちょっと調べてみました。「革って撥水効果、あるの?」
するとびっくり。どうやら私は革にひどいことをしてしまっていたようなのです。
そもそも革製品は水に弱く、濡れると膨張して形が変わってしまったり、水がしみこむことにより色が濃くなってしまいます。長靴がわりに雨の日に履いていた私の行動などもってのほか。革さんごめんなさい。前回「経年変化」のお話をしましたが、使い込んだクタクタ具合とびしょびしょになったクタクタ具合は別物ですものね。反省します。
さて、そんな革はどうやってお手入れすればよいのでしょうか。今回は防水・撥水の面でのお手入れをご紹介しましょう。
私も長靴を買ったときに店員さんにおすすめされて購入しましたが、防水スプレーという商品があります。衣料品や革製品に防水剤をスプレーすることで、家庭でも簡単に撥水加工ができるスグレモノです。防水剤は、フッ素樹脂やシリコン系樹脂といった撥水成分に、油系溶剤やアルコール系溶剤などの有機溶剤を加えて薄めたものが使われています。ちなみに、アルコール系溶剤を使用した防水スプレーを革製品に使用すると革の塗膜を傷めてしまうため、絶対に使ってはいけません。何でもかんでも防水スプレーをかければいい…というわけでもないようです。ちなみに、先程名前が挙がった樹脂の成分を詳しく見てみると、シリコン系樹脂は傘やレインコート、そのほかマリンスポーツウエアに向いています。対象物を丸ごと包んでバリアをつくるイメージなので、大量の水を浴びてしまうような状況に強い、ということですね。もうひとつのフッ素樹脂は、繊維を細かくコーティングすることにより撥水効果を発揮します。透湿性(内側から外側へ水蒸気を出す性質)があるので革製品にも使用することができ、油をはじく効果もあるため防汚効果が高いことも特徴です。
革の性質や防水スプレーの成分をよく確認してお手入れすることで、より革らしく、より長いお付き合いができそうですね。私も、まだ間に合うと信じてお手入れを始めてみようと思います。