13

あいつはいい
年下の男の子

夏生まれなので、寒さよりも暑さに強いと思っています。本当に「夏生まれ」が理由なのかはまあ置いておくとしても、お日さまがジリジリと照りつけて汗がダラッダラに流れる夏よりも足先から冷えが全身に回って何も動かせなくなる冬のほうが、正直命の危険を感じてしまうのです。もちろん気候については個人差のお話になってしまいますが…わたくし冬はモコモコに着込まないと生活できません。

ここまで冬に対してあまり良いイメージを持っていないような書き方をしてしまいましたが、着込むということはたくさん着るものがあるということ。
そう、ファッションを楽しめる機会が増えるような気がするんです。上に羽織るものをオンオフするだけで印象が変わりますし、そのぶんいろいろなパターンのファッションを楽しめますよね!あっ、ここはファッションコラムじゃないですよ、ちゃんと革のコラムです、ブラウザバックしないで。

そんなおしゃれを楽しめるシーズンには、コーディネートアイテムとしていろんな鞄を合わせてみたいなあ、なんてことも思っていたりします。鞄も「革」へんの感じですし、元を辿れば始まりは革。今や素材もさまざまですが、革のおかげで今のオシャレ事情があると言っても過言ではないでしょう。調べてみたら、いろんな種類が出てくるわ出てくるわ…

たとえば、おなじみ「リュックサック」。バックパックとも言いますね。こちら、リュックという名称が定着しすぎて、もはや“鞄”という括り方の認識が薄れていたのですが、背負って担ぐタイプのバッグの総称です。両手が空くという最大の利点は私もたいへん気に入っています。もともとは登山用の鞄でしたが、今では街ゆく人がみんな使っていて、一般的になったもんだ…と深く頷いてしまいます。あの、別に私はリュックの専門家じゃないですからね、繰り返しますがブラウザバックしないように。

日帰り旅行などで使えそうな小さめのリュックサックはデイパック、上の部分が巾着型で、口をキュッと閉じる紐がそのまま背負い紐になる種類はナップサックに分類されます。後者は小学校の家庭科の実習で作った経験があるという方も多いのではないでしょうか。手が挙がったそこのあなた、おそらく私と同世代です。

そもそも現在の鞄の形状に近いものは、18世紀のヨーロッパで誕生しました。明治維新を迎えた日本にどどっと入ってきた海外文化の中のひとつだったようです。明治20年頃になると鞄専門店が誕生し、この頃から「鞄」ということばが一般的になったのだとか。
語源はオランダ語の「カバス」。カステイラと同じように訛って生まれたことばだったんですね。

ちなみに日本特有の鞄のひとつに「ランドセル」が挙げられますが、これも最初はリュックに近い形状でした。あの有名な初代内閣総理大臣・伊藤博文が、大正天皇の学習院入学を祝って特注・献上したものが、現在のランドセルに近いデザインだったそうです。独特な形をしているランドセルですが、なるほど確かに、リュックの面影を感じます。明治とともに始まった日本の鞄文化は、時が経つごとにどんどん進化を遂げていったんですね。

鞄のあれこれについては、今後もときどき触れていきたいと思います。そういえば、鞄もそうですが革製品って色が付いているものも多くありますよね。一見、布と違ってなんだか色が定着しなさそうなイメージの革ですが、いったいどうやって色付けしているのでしょうか。次回は、その秘密に迫ってみることにしましょう。

Ranking

1_

この皮をなめしてな、
にしようと思うたのじゃ

vol.002

2_

出逢いは
億千万の皮騒ぎ

vol.004

3_

サウイフ
ワタシハナリタイ

vol.003

4_

見つめ合う視線の
レザー・ビーム

vol.005

5_

、お前だったのか。
いつもスマホを守ってくれていたのは。

vol.001