20

鉄型を 集めて楽し 刻み

祝!20回!と言っても特に何もしませんが…。キリのいい数字になるたびに喜んでいた私ですが、いちいち騒ぐのもなんだか鬱陶しいので、もう回数については触れず何事もなかったかのように進めていきたいと思います。美容院で雑誌を読んでいると回数が3桁いっている連載なんてザラなんですよね…昔、ananが置いてある美容院に長いこと通っていたので、朝井リョウさんの紙ラジオを地味に楽しみにしていたりしました。あそこまで続いたらすごいですが、その頃には私はおそらく「女子」と名乗ることがおこがましい年齢になっていると思います。笑ってください。

さて、私「革ビギナー系女子」という名のもとにこのコラムを執筆しておりますが、ただただ紙モノの資料を読み漁って書いているだけではありません。ちゃんと自らの足でリサーチにも赴いているのですよ!エッヘン。20回目にして今更かよというツッコミはごもっともだと思いますが、そんなレポートもときどき載せていく予定ですのでお付き合いいただけると嬉しいです。

今回ご紹介するのは、新幹線の新神戸駅近くにお店を構える「UNITE STORE」さん(以下、ユナイトさんとします)。姫路の地場産業であるなめし革を使った、オリジナルの革製品を取り扱っているお店です。ユナイトさんは、昨年11月に三宮を中心としたエリアで開催された企画「神戸文化祭」に参加されていて、関連ワークショップに参加するためにお邪魔しました。そうです、今更かよという2回目のツッコミが聞こえそうですが、半年くらい前のお話なのです…。

18時閉店のユナイトさんに私が訪れたのは17時半ごろ。遅っ。まだ大丈夫だろうかと恐る恐るお店のドアをあけると、店長さんがどうぞどうぞと快く迎えてくださいました。今回、私が参加したのは「本革で作ろう!ネームタグ」というワークショップ。用意された中から好きなタグを選んで、文字や模様を刻印できるという内容です。タグも、形はもちろん、ツルツルしているものやいかにも革!という感じのウロコっぽいものまで様々。私は適度に凹凸とツヤのある赤色の葉っぱ型をチョイス。なんか、雨が降った次の日に道端で見かける濡れた落ち葉みたいで…相変わらず変な理由で選んでしまいました。

作業用の机の上には見慣れぬ金属の細い棒がずらり。木製の小ぶりなハンマーも置いています。ははーん分かりましたよ。これ、型をハンマーでトントンして跡をつけるやつですね。やってみたかったんだよなあとわくわくしていると、最後に水とスポンジが目の前に置かれ、「これで最初に革を濡らしてね」と言われました。
えっ、濡らすんですか!?それは予想外。実際にやってみると、確かに濡らした部分にくっきりはっきり跡が残りました。なるほど、こうやって装飾するんですね…革の新しい一面を知りました。

サッサッ
トントントン
カチャカチャ

なんだなんだ、すごく楽しいぞ。久しぶりに自分で手を動かす系のワークショップに参加したというのもありますが、単純に作業が楽しい。閉店時間が刻々と迫っているのに夢中で作業に没頭しておりました。好きなだけ型を打ち込んだ末に、ネームタグは無事完成。自分の名前のまわりには、葉っぱ型に雰囲気を合わせてお花やクローバーの模様を散らばせてみました。フフン、どうだ、女子っぽいでしょう(だから何だ)。このとき作ったネームタグは、おでかけ用の革の鞄にしっかりと付いております。楽しい体験をありがとうございました!

普段は目にするだけの革にも、こういったワークショップなら気軽に触れることができます。みなさんも、気になるイベントがあったらぜひ参加してみてくださいね。

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