28

るわよ

どうも、先日またひとり友人が入籍したという知らせを受けた筆者です。
なんだかペースが上がってきているのを感じます。20代半ばを過ぎると結婚ラッシュが来る、とよく言われる説は本当だったんですね。焦っているというよりは、もうそんな歳になってきたんだな…としみじみしている。そんな毎日です。

前回、便利なタグ機能をご紹介したついでに最近の悩みを打ち明けますと、このコラムで過去に何を書いたか忘れ始めていることです。これも歳のせい…いやいやいや、単に私の記憶力が悪いのが原因だと思います。まだピチピチですからね!文章じゃ伝わりませんが!
そうして以前の記事を見返していたら、革の仕上げのことにあんまり触れていなかったことに気づきましたので、今回のテーマは「仕上げ」についてです。

スエードとかベロアとか、聞いたことはあるものの、正直それが革に関する用語だということをあまり意識せずに過ごしてきたので、改めて勉強してみるとなるほど…と新鮮に思えます。実はこの2種類については第14回でほんの少しだけ触れたのですが、もうちょっと詳しく見ていきましょう。

スエードは、衣類や手袋、靴やハンドバッグなんかにもよく使われています。最初、語感が何かに似てるなあと思ったんですがスウェットじゃありませんよ、スエードです。革の裏側をサンドペーパーで毛羽立たせる仕上げで、毛足が短く手触りが柔らかなものが良質とされるのだとか。その良質なものの中でも、「シルキースエード」と呼ばれる繊維が細かい小動物の革を使った種類は高級品なんだそうです。

一方ベロアは、スエードとは対照的に繊維が粗い大型動物の革を使った仕上げのこと。毛足が長くラフな印象であることが特徴です。ちなみに「ベロア」はフランス語ですが、英語では「ベルベット」。こちらの方が聞いたことがある、という方が多いのではないでしょうか。ここでは革の仕上げ名称として書きますが、私はどちらかというと、ベロアもベルベットも織物生地として馴染み深い印象でした。オルゴールの箱の中に敷いてある生地…あれ、たぶんベロアだと思うのですが、布だったのか革だったのか、今になって気になってきました。

もうひとつ、似たような柔らかな仕上がりの種類をご紹介しておきましょう。「ヌバック」という仕上げがあります。こちらも前述の2種類の仕上げと同じくサンドペーパーで起毛させる手法ですが、裏面ではなく表面(銀面)を毛羽立たせます。裏面を起毛させるとスエードやベロアよりも毛足がきめ細かく繊細な仕上がりとなり、しっとりとした手触りが魅力。その特徴を活かして、婦人靴やハンドバッグに使われることが多いといいます。今ふと思い出して自宅の下駄箱に走りましたが、私が持っているパンプス、もしかしたらヌバックかもしれません。2年越しの新事実発覚です…。みなさんも下駄箱、見てみてください。

今回はエレガントな仕上げだったので、次回はかっこいい革について。仕上げのお話はもう少し続きます。

Ranking

1_

この皮をなめしてな、
にしようと思うたのじゃ

vol.002

2_

出逢いは
億千万の皮騒ぎ

vol.004

3_

サウイフ
ワタシハナリタイ

vol.003

4_

見つめ合う視線の
レザー・ビーム

vol.005

5_

、お前だったのか。
いつもスマホを守ってくれていたのは。

vol.001