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はつづくよどこまでも

インターネットで「革」と検索すると結構いろいろな記事がヒットします。そもそもみなさん、「革」って検索したことってありますかね?よっぽど何か調べ物がないとそんな単語では検索しないと思うのですが、実は、私はしています。なぜって?このコラムのネタを探すためです。言っちゃった。
1年2年、はたまたずいぶん昔の記事ばかり出てくるかと思いきや、投稿日を見ると意外に3日前とか、革の話題ってわりと頻繁に更新されるんだなあと驚いてしまいます。よく考えたらライターさんなんていろんな会社やフリーランスなどで活動されていて、その方々の数×世の中で起こっている出来事ぶんの記事ができあがるわけですから、そりゃあ革関連の記事だってたくさんアップされますよね。でもなんだかちょっと嬉しくなっちゃいました。革カルチャーの未来は明るいですね。

さて、そうやって検索結果を眺めているとこんな記事を見つけました。

三岐鉄道が「つり革オーナー」募集 7月の開業90周年記念

読んでみると、つり革の広告枠に自分の名前を入れることができるという、三重県四日市市を走る三岐鉄道のアニバーサリー企画のようです。応援してますよ!というメッセージとしてお名前が載る模様。なるほど、これはなかなかできない体験ですね。このコラムをご覧の方の中に三岐鉄道利用者がいらっしゃるかはわかりませんが、少しでも情報拡散のお手伝いになっていれば幸いです。しかしご担当者の方も、まさかただの「革」からこの記事に辿り着いた人がいるとは思いもしないでしょうが…。

そう、つり革って、革なんですよね。今まで主にファッション方面の話や、そうでない時も太鼓やグローブなどわかりやすいアイテムを取り上げてきましたが、つり革は逆に身近すぎて盲点でした……と、ここまで書いて、いや待てよと私はいったんキーボードから手を離しました。
あれって、本当に革なのか?
電車やバスで危ない!と思って必死でつり革につかまっているとき、持ち手の輪っかごしにギシギシと軋む感覚が伝わってくるけれど、あれは革ではないような気が…。

調べたところ、昔は革製のつり革もあったものの今ではほとんどキャンバスやナイロンといった材質が主流になっているそうです。よくある「名前に残っちゃった」タイプだったんですね。でも確かに革の丈夫さを考えると、つり革のような“強度命”のアイテムの最初の一歩としては革が最適だったのかもしれません。ちなみに、タイの鉄道では今でも革製のつり革が使われているのだとか。しかも、日本のようにプラスチックの輪っかがついているタイプではなく、革のベルトがそのまま輪っかになってぶら下がっています。いつかタイに行くことがあったらお目にかかりたいものです。

さて、革いいねコラムも早いもので次回で40回目を迎えます。わざわざ書きましたが特に何かがあるというわけではありません。いつも通り、ゆるっと革のお話をさせていただくと思います。
もう一回「革」で検索してこよう…。

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