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見上げてごらん 兵庫の

みなさんは美術館や博物館によく行きますか?今はご時世的にあまり頻繁に出掛けられなくなってしまったので以前よりだいぶ機会が減ってしまいましたが、私もかつては日帰り弾丸ツアーを決行して東京の美術館を1人で巡っていました。正直あの頃の体力はもうありません……よくやったなあと過去の自分を称えてしまいます。

デザインを勉強していたのでやはりグラフィックや建築がテーマの展覧会に惹かれることが多く、加えて「体験」ができるともっと嬉しいというのが私の展覧会チェックの傾向です。目から入ってくる情報だけでなく、自分の動作が加わることでもっと深く理解できるのって、なんか良いですよね。3年前に、某教育チャンネルの子ども向けデザインの番組の展覧会に足を運んだのですが、非常に充実していたのをよく覚えています。子どもたちが体験しているのを眺めるだけでも楽しい空間でした。早くあの光景が戻ってきてほしい、と切に願うばかりです。

さて、そんなことを考えながらあいた時間に展覧会情報サイトを下へ下へとスクロールしているさなか、ふと疑問が思い浮かびました。

「そういえば、革の博物館ってあるのか?」

今まで散々革のことについてお話ししてきたこのコラムでは、ほとんどは書籍やwebサイトの情報をきっかけに疑問に思ったポイントを深掘りしてみる、といった進め方をしているのですが、リサーチの手段として「資料館に行く」という方法があることをすっかり失念しておりました。今更!?というツッコミは、はい、そうですね、ごもっともです……。というわけで、早速調べてみました。

一般社団法人日本タンナーズ協会のWEBサイトによると、単独で革について展示している博物館は無いとのことなのですが、展示品の一部として革製品を紹介している施設はあるようです。しかも、なんとそのうちの一箇所が私が暮らす兵庫県にもあるとのこと!いつかのコラムでもご紹介した姫路白なめし革について、姫路市にある「兵庫県立歴史博物館」が展示しているようなのです。関連でいろいろと調べてみると、博物館から少し移動したところに「レザータウン高木南口」というバス停があるなど、本当に姫路は革の街なんだなということがよくわかりました。灯台下暗しとはこのことでしょうか……その、いつかのコラムで話した姫路でリサーチしてみたいという野望もまだ果たせていませんので、これはもう併せて行くっきゃないですね。
そのうち本格的に「革をたずねて三千里」しないといけません。

参考:
一般社団法人日本タンナーズ協会 革のことQ&A
兵庫県立歴史博物館

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